令和6年能登災害を教訓とした勉強会

令和7年2月27日 金沢市某所 

岐阜県測量設計業協会は、災害への体制強化を目的とした勉強会を隣県石川県にて行いました。
講師陣には、リスクコミュニケーションの専門家と石川県測量設計業協会からの代表者2名を招聘しました。
 リスクコミュニケーションについて ボウジョレーヌプロジェクト代表 中井 佳絵様
 能登半島災害の復興対応について  石川県測量設計業協会 副会長 磯野 秀和様
                             監 事 原 一貴様
リスクコミュニケーションとは、要約すると災害への備えの行動であり、訓練等を交えた有効なコミュニケーションを関係者間で交わしながら信頼関係を築き上げておく管理手法です。
普段からBCP強化を目的に防災訓練を実施していても、実際の災害規模が想定以上であり、使えるはずのライフラインが途絶してしまったような状況では、BCPが機能せずパニックに陥ることがあります。そのような状況で威力を発揮するのがリスクコミュニケーションで培った連携パイプになるとの学びでした。 
石川県測量設計業協会から提供いただいた対応状況は、キャパシティオーバーの状況で県外応援等も手配しながら対応にあたる難しさと教訓、現状報告でした。
内容としては、震度5弱と5強の境で被害規模が大きく変わる。盛土や堆積地盤が被災しやすい。すべての情報を掌握する陣頭指揮官が必要。国が県の権限代行で対応した場合、指示が重複するデメリットがある。他業務の中止期間は令和6年度のみで令和7年4月からは貯まっていた業務が再開する。熊本県や福島県といった被害経験県は判断、対応が素早く応援者として心強い。過疎地での被害は既存インフラが乏しく支援者の大半が車中泊を強いられた。携帯等の通信インフラは普段通り使用できた。等々の経験談を教示いただきました。
また、隣県へ応援要請がスムーズに行えたのも、県境を越えた次世代WGが普段から良好なコミュニケーションを交わしていた恩恵であり、リスクコミュニケーションの必要性とリンクした起承転結の勉強会となりました。
最後に復興がいったん落ち着いた後、石川県測量設計業協会より、今後に向けた対応策について改めてご教示いただけるお言葉をいただき結びとなりました。

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